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2006年05月10日

ここのところ毎日、大変気持ちの良いお天気の日が続いております。ゴールデンウイークの最中は、朝夕に霧が出て、少々寒い日が
多かったのですが、ワインカントリーまで行きますと気温も25度以上になり、快適なワイナリー巡りを楽しんで頂けました。

今週は、ワインカントリー及びベイエリアからちょっと離れて、3月に訪れたスペインでのレストラン情報をお届けします。
題して、「スペインのNueva Cocina(ニュー・キュイジン)」
写真はそれぞれクリックして、ご覧ください。

                


 

LASARTE
www.restaurantlasarte.com
バルセロナ

 


 バルセロナで1泊した「ホテル・コンデス・デ・バルセロナ」併設のレストランで、ここでディナーを
  頂くことになった成り行きは、「あれこれ」の「こんなもの食べてます飲んでます3月号」を
 お読みください。
 郊外の街に開けた店が、2001年ミシュラン三つ★を取っている
Martín Berasategui氏の
 レストランです。「
LASARTE」というのは地名です。

 クリーム色の壁、ダークチョコレート・ブラウンの柱と同じ配色が、
 テーブル・クロスに使われていて、全体の統一感がしっくり充たされて
 います。
 スタッフの方々も、同じようなトーンの茶色い詰襟型ユニフォームを
 身につけておられ、テーブルに着くと、トレイに乗せたナプキンが
 サーヴされます。
 水のグラスは、リーデルの「
O」、ワイングラスはSpiegelau

 ワイン・リストは、一冊の絵本のようで、白・緑・黄色・赤で色分けされてあり、
 それぞれの風味・味わいの特徴別にワインがリストアップされています。
 これをじっくり吟味しだしたら30分はかかりそうなので、あっさり見るのを
 あきらめて、「最初にグラスで、アルバリーニョをください。そのあと、赤を
 ボトルで。リオハが良いのですか?じゃあ、リオハでお薦めのものを
 ください。」と、先方に一任。

 アラカルトですと、前菜が18〜24ユーロ、魚類が28〜37ユーロ、お肉類が
 29〜32ユーロ、デザートが14ユーロ。
 ちょこちょこたくさん食べたいので、テイスティング・メニュー(80ユーロ)に
 しました。この日のテイスティング・メニューは以下でした。

 (もちろん、これらのコースが始まる前に、2品ほどのAmuse Boucheあり)

 ●Caramelized green apple "mille-feuille", foie gras and smoked eel
 ●Scallops sandwich, artichoke, row and creamy celery salad
 ●Low temperature cooked egg with roasted bacon, chickpea juice, garlic
   and thyme bread
 ●Roasted sea bass, warm citric vinaigrette on pistachio oil,
   cauliflower cream
 ●Pigeon, Iberian pig's ear, spinach blades, aromatic juice of Sherry Vinegar

 ●Green apple ravioli's, coconut ice cream, rum crushed ice

 ●White coffee ice cream, caramelized soups and plums

 盛り付け美しく、素材新鮮、これだけ食べても胃にもたれないメローな
  味付け。
 「良いお店で食べている」ことを実感させてくれる、素敵な内容でした。

 特に印象的だったのは、シー・バス(スズキの一種)の絶妙な焼き具合と
 周りのソース、「確かにあるある」と微笑んでしまったイベリコ豚の耳、
 グリーン・アップルのラヴィオリ(なるほど)でした。

 テーブルの人数分と同じ人数のサーバーさんが、各ディッシュを一斉にサーヴ
 する方法は、今では高級レストランならどこでも目にしますが、気持ちのよろしい
 ものです。
 各ディッシュが終わるたびに、新しいカトラリーが出されますが、必ず「斜め」に
 置かれるというのがユニーク。こういう細かいところにまで「個性」を出そうと
 工夫されているわけで、なるほどなあと感心することしきり。

 食事の最後に、今日出された料理内容が印刷されたメニューが
  手渡されました。
 そして最後の最後、しめくくりに出たのが、いちご&ココア、シナモンの
  リキッド・デザート。
 あとでここの店を語る時に、「あのグラス・デザートが出た店」と言えば、
 一発で 思い出すことができます。

 私たちは、開店直後の8時半から食事をしましたが、9時半頃から
  テーブルが埋まり始めました。 やっぱりスペイン。
 



 Restaurante Refectori

http://www.conventdelamissio.com
パルマ(マヨルカ島)

 

 
 2003年オープンの「Hotel Convento de la Missio」内レストラン。パルマのオールド・
 クオーターから2本ほど入った裏道にひっそり建つホテルで、表からはその斬新かつスタイ
 リッシュな内装はわかりません。
 が、ドアを開けて一歩入ると、そこは別世界。非常〜〜〜にクールで格好いいです。

 見た目よりも座り心地の良い真っ黒の椅子、ウッド・フロアー、
 真っ白のテーブルクロスに一輪のバラ、かなり暗い店内ながら
 各テーブルにスポットライト、ナプキンは麻100%。
 ダイニング・ルームの一角には天井を貫く椰子の木3本、
 奥の壁づたいに水が流れ、
 「ここはどこ、私はダレ」感覚に陥ります。

 ここでもテイスティング・メニュー(57ユーロ)を注文。
  ●前菜:フォアグラとマンゴ、赤ワインソース
 ●スターター:ロブスター、ジンジャー、にんじんのスープ
 ●アントレ1:Tunaの焙り、ハニー&バルサミコ
 ●インターメッツオ:ピーチ・ソルベ
 ●アントレ2:サーロイン・ステーキ、トリュフ、ワイルド・マッシュルーム
 ●チーズ:マンチェゴ、ブリオッシュ、
 ●デザート

 ここでは印刷されたメニューがありませんでしたので、こんな書き方しか
 できません。
 何のことやらよくわからないですねえ。私もわかりません。
 それほど、食べるのと飲むのとおしゃべりに夢中で、メモ取ってられま
 せんでした。

 パンにつけるのはオリーヴオイルですが、ここでは三種類のエキストラ・ヴァージン・
 オリーヴ・オイルが出され、大粒の塩も一緒に出てきます。
 カトラリーを運ぶ人は、白手袋。う〜〜ん、ちょっと大袈裟かもしれません。

 マネージャーの男性は地元出身の方ですが、昔ロサンジェルスの
 シェラトン・ホテルで 働いていたことがあるそうで、英語も問題なし
 (ちょっとアクセントきついけど)。
 私達が日本人だと推測し、本当は前菜が「刺身」スタイルの生魚だった
 ものを、急遽シェフに別なものに変えてもらったそうです。
 いや、そんな、こっちは寿司職人じゃないのですから、ロー・フィッシュ出していただいたら
 よかったのに、と、「あら、おほほほ」。

 ワインは、そのマネージャーに一任して白をグラスで、赤をボトルで。
 (ワンパターン)
 白は、「Viñas dos Victorias」のVerdejo, Rueda José
  Pariente。
 クリーミーさとシャキっとした清涼感とのバランス抜群の、
  素敵なワインでした。
 赤は、「
Monasterio」の、Ribera del Duero,
  Hacienda Monasterio 02

 独特のスモーキーな野獣を思わせる香りに、ブラックベリーの風味。リベラ・デル・デュエロの
 2002年は天候が悪く、全般的に低い評価をされているようですが、サーロインのお肉と
 トリュフ、きのこ、スイートポテトのマッシュ・・というディッシュに良く合っておりました。
 

La Broche
www.labroche.com
マドリッド

 

 
 かの有名な「El Bulli」で長年勤めておられたSergi Arola氏が
 開いたお店です。
 ミシュラン二つ★がついています。
 ここは海外からEメールで予約ができて大変便利。前日までには
 リコンファームの電話を入れる必要がありますが、英語OKでした。
 
 白、白、白、ま〜〜〜〜っ白な店内。ところどころに置かれた生花も
 白い蘭、箱に入ったメニュー(左・一番下の写真)、どなたかの年間
 スケジュール表ですか?というような分厚いワイン・リスト、
 スーツ姿の男性スタッフ、レザー・ジャケットの女性スタッフ、
 どれを取っても「スタイリッシュ」。
 席に案内し、メニューを取る係りの女性は、スラっと背が高くて、
 縁の大きなカラフルな今風のメガネをかけたクールな出で立ちの人で、
 彼女だけ英語が堪能でした。

 ソムリエ男性がスパニッシュ・オンリー。グラスで頼んだ白ワインが、
 バルセロナで飲んだものと同じだったので、他のものに変えてもらおう
 としたのですが、「英語がわかりません」 ということで断念。
 好きなアルバリーニョだったのでOKでしたが。

 ここではパンとお水にチャージがつきます。
 パンは、即席屋台パン屋さんのように、
 カットボードが載ったカートで運ばれてきて、各種パンの中から選びます。
 パンにディップするオリーヴ・オイルは、生産地別に4種類。
 これもトレイに乗せて運ばれてきて、そこから選びます。
 塩は3種類、ディップもグアカモレ、トマト、アイオリの3種。

 つまり、肝心のディッシュ以外に、楽しみというか工夫がいっぱいあって、
 「へえ〜」「ほお〜」と言いながら会話が進みます。
 グランド・テイスティング125ユーロは、ちょっと多そうだったので、
 グランドじゃないテイスティング85ユーロを選択。

 ●Fried Baby Squid in its own ink
     Mushrooms soup with egg fried foam
     Confit Potato cubes with spicy tomato and "All i oli"
     Fresh cockles with "Espinale" sauce

 ●Grilled sardines with "Sobrasada"(spicy pork sausage)
      saute of green bean from Kenya and wild mushrooms

 ●Oven baked hake from "Burela" with potatoes "a la importancia"
     and traditinoal vinaigrette of nuts

 ●Pork & veal Sausage with duck liver and white beans from Sta.Pau,
     warm jelly and deep fried leek

 ●Tubes of white chocolate with yogurt and toasted hazelnuts

 最初のディッシュは、タパス「ラ・ブローシェ」風といったところで、大きなお皿に
 4種の小皿料理がセットされて、見た目もキュート。(右上の写真)
 この最初のコースだけで、私は白ワインを2杯もヤってしまいました。

 ケニア産のグリーン・ビーンは、言われなければケニアだろうがどこだろうが
 よくわからないのですが、シャキっと歯ごたえ充分の硬さがナイス。
 この盛り付け、周りのポツッポツっと置かれたソーセージが大変素晴らし
 かった。

 「ハケ」という魚はスペインでよく耳にしたのですが、これにナッツ風味の
 ヴィネガーを添えるというのが、私には新鮮でした。なるほど〜〜です。
 
 リーク(ポワロねぎ)も、これだけ細く切って「揚げる」というテがあったか!と
 目からウロコ状態でした。なるほど〜〜。

 ひとつひとつに「なるほど〜」とうなずきながら頂き、大満足いたしました。
 最後のプチ・フールも、こんなに可愛い。
 「El Bulli」出身のシェフの店ですが、「???」となるような大胆不敵、奇抜な
 実験的ディッシュはなく、安心(?)して食事が楽しめます。

 白ワインは、Luscoアルバリーニョ、リオス・バイシャス、
 赤は、Clos Garsed 01、Priorat。
 
2001年のプリオラートは大変出来の良いらしく、エレガントでナイス。
 酸味も程よくあって、骨太ながら、魚にもちゃんと良く合っておりました。
 グラスはリーデル。
 興がノって、ここではデザート・ワインまで行ってしまいました。
 フランス・ロワール地方のものを出してくださいました。う〜〜ん、美味。

 当店のテイスティング・メニューも、ちゃんと印刷されたものが最後に手渡されますが、
 海辺の素敵な写真がついた素敵なカードで、これだけでお土産になります。
 

           El Bulli」に代表されるように、スペインのヌーベル・キュイジーヌは、これからますます発展を遂げ人気も高まっていくことでしょう。
         タパス・バーでの気楽な食事と、こうしたハイエンドなレストランでの食事を組み合わせることで、スペインの旅はとても充実したものに
         なります。
         スパニッシュ・ワインも奥が深い。 地元の方たちにも、ワインが日常の飲み物となっていて、水飲み用のコップでがぶがぶ飲んで
         おられるし、いやあ楽しいです。

         タパスの店では、グラス・ワインが当たり前のようにサーヴされますが、上記のような高級レストランではワイン・リストに
         グラス・ワインのメニューがありませんでした。
         どの店も、開店直後の時間を予約して訪れたためなのかどうか、グラスで頼んでもボトルが出てきて、飲んだ分だけチャージされて
         いました。たとえグラスで頼んでも、そのワインのラベルがどんなものか、どんなボトルなのか見てみたいのが酒飲みの好奇心という
         ものですので、ボトルごと運んできてグラスに注いでくださるのは嬉しい。

         サンフランシスコ及びワインカントリーのレストランで、グラス・ワインを頼んでボトルごと持ってきて注いでくださる店は、意外と
         少ないです。何百、何千とあるレストランのすべてを訪れたわけではありませんが、今までのところ、このボトルごと持ってきてサーヴ
         してくれたのは、サンフランシスコの「
Michael Mina」と、ナパ・ヴァレーの「オーベルジュ・ド・ソレイユ」だけです。
                    (もちろん、リクエストすればボトルを持ってきて見せてくださいますが)
         それを考えると、今回のスペインで上記三軒が三軒とも、このスタイルだったというのは嬉しい驚きでした。

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